不屈

阪神大震災の当日、私は、西宮にあるその当時勤めていた企業の社宅にいた。

 

激震地で経験した震災。

 

今日、とうとう自分は死んでしまうのかと本気で思った。

 

その当時の記憶を思い起こしながら、悲惨な経験の詳細を書き始めたが、途中で止めた。

 

人生には様々な理不尽があり、人間一人、自分一人ではどうしようもできない事がある。

 

生と死が隣り合わせにあることを、まざまざと見せつけられた先の震災。

 

皆で必死に支えあい、分かち合いながら、復興へひた走った。

 

そんな中、私の心にあったものは、「不屈」の二文字だった。

 

祖父母に聞いた先の大戦の惨禍が、何度もフラッシュバックし、その度に、60数年前の日本人が不屈の精神で祖国の復興にひた走ったことを思い、奮い立たせた。

 

いざとなれば、自分のことよりも、他者のことを想い、心を一つにしてきたのが我々だったではないか。

 

もはや、どんなに飾った言葉も、偽善も、無意味なのだ。

 

日本は決して屈することはしないし、滅びもしない。

 

店主