0と1の間

 

物事を数値化できればなにかと便利なことがありますよね。

 

しかしながら、数値化できない、数値化すべきではないことも確かにあります。

 

そこに「仕事の醍醐味」といわれるものがあると思います。

 

例えば、建築の世界では、熟練した大工の中に、測量器を用いなくとも仕事のできる達人がいます。彼の目は正しく、そして完成した作品は寸分の狂いがないばかりか、美しい。

 

また、音響の世界では、デジタルレベルでは測定できない微妙であやな音を聞き分けることのできる達人がいます。その音にこそ、その曲が人の心を打つ、もしくは琴線にふれるなにかが宿ります。

 

色彩の世界、同じグレー色であっても、微妙に濃淡、明暗の差があり、どっちともつかない感覚的な色彩感覚が決め手になることがあろうかと思います。

 

どれも、0か1に区別できるものではないです。すなわち、0と1の間にあって数値化できないポイントを押さえられるかが重要だと思うのです。

 

そこに、人の心を打つ、つかむ、揺さぶるなにかがあると僕は思います。

 

店主

音楽と珈琲と君と僕

来る5月18日(土)「ドートレトミシー」with   折笠 誠(Percussion)・栗田 洋輔(Sax)のスペシャルライブが当店で行われます。

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■open 19:30  start 20:00
■前売 2,300円(1D別)  当日 2,800円(1D別)

 

■チケット問合せ
ドートレトミシー公式ホームページメールフォームから受付中
http://dotoretomisi.com/

■ドートレトミシー Profile■

香川県出身 長尾匡祐(ナガオキョウスケ:Vocal&AcousticGuitar)と兵庫県出身 世来佳子(セラヨシコ:Keyboard)が、大阪のとある駅前で出会い「ドートレトミシー」として活動を開始。

ジャンルにこだわらず、良いものを作り幅広い人々の心へ届けたいと願い活動を続けている。
年齢を経歴も出身も何もかも違う二人が手織る音楽はさまざまな色を醸し出す。
2006年オリジナル曲「Voyage」を京都衛星専門学校TVCMに提供。
2007年FM香川786ストリートミュージシャンコンテスト グランプリ受賞。
2009年OSAKAストリートミュージシャンフェスCUP2009グランプリを受賞。
2007・2008・2009年 24時間テレビ愛は地球を救う~西日本放送テレビ出演し、チャリティライブを行う。
2012・2013年オリジナル曲「Start」をJR四国TVCMに提供。
大阪・東京・香川・倉敷・名古屋・奈良などのカフェや各地のイベントなどでライブ活動を続ける。

 

私のお気に入りアルバム「Happy Life」は休日の昼下がり、何気なく聴きたくなるような、心温まる良曲ばかりです。

 

きっともっともっと、音楽も、珈琲も、好きになるようなライブになると思います。

 

お楽しみに。

 

店主

日本らしき珈琲を

 

先日のこと、海外旅行から帰ってきたスタッフに土産話を聞かせてもらったのですが、改めて日本の素晴らしさを実感したという感想を熱心に話してくれまして、いろいろと思うところがあり、この記事を書きます。

 

それはホテルなどを含む公衆トイレの便利さ・清潔さをなど例にあげて、いかに日本の環境が整っているか、普段我々が当たり前に享受していることが、実は海外ではほとんど見られないといったような内容でした。

 

話はそれだけで終わらなくて、例えばトルコでは小学校くらいの教科書に、過去に日本人から受けた恩を題材にした教訓話があるそうで、そこでは日本人というのは、自分たちがたとえ酷い仕打ちを他国から受けても、いざ他国の人間が困ったときは、身を挺して助けてくれる、そういう気高い国民性だ、というような、こちらが面映くなるようなお話があったりするそうです。

 

事実、トルコは親日で有名ですし、その話を知って日本語の勉強をはじめる方も多いそうです。

 

また、いつもいろいろなお話を聞かせて下さる私にとっては師範のような方から、先日の毎日新聞に次のような記事が掲載されていたことを教えて頂きました。

 

【10 things to learn from Japan】

①The Calm(平静)
悲痛に胸を打つ姿や、悲嘆に取り乱す姿など、見当たらない。
悲しみそのものが気高い。
②The Dignity(威厳)
水や食料を得るためにあるのは、秩序正しい行列のみ。
乱暴な言葉や、無作法な動作など、ひとつとてない。
③The Ability(能力)
例えば、驚くべき建築家たち。ビルは揺れたが、崩れなかった。
④The Grace(品格)
人々は、皆が何かを買えるようにと、自分に必要な物だけを
買った。

⑤The Order(秩序)
店舗では、略奪が起らない。路上では、追い越し車も
警笛を鳴らす車もない。思慮分別のみがある。

 

⑥The Sacrifice(犠牲)

50人の作業員が、原子炉に海水をかけるためにとどまった。
彼らに報いることなどできようか?

 

⑦The Tenderness(優しさ)
レストランは、値を下げる。無警備のATMは、そのまま。
強者は弱者を介助する。

 

⑧The Training(訓練)
老人も子供も、全ての人が、何をすべきかを知っていた。
そして、すべきことをした。

 

⑨The Media(報道)
崇高な節度を保つ速報。愚かな記者やキャスターなどいない。
平静なルポのみがある。

 

⑩The Conscience(良心)

停電になった時、レジに並んでいた人々は、品物を棚に戻して静かに店を出た。

 

真のインスピレーションを感じる。日いずる国で起っていることに。

(2月10日付 毎日新聞 時代の風より西水美恵子元世界銀行副総裁著)

*以上は「こぐまびより」さんのブログより引用させて頂きました。

 

こうして他の国からの評価を受けて、自国の良さを知ることは確かに嬉しく思いますし、ありがたいことだと思います。

 

そして思うのですが、上記のような価値観を良いものだと世界から評価を受けていることから、我々が普段美徳としていることは、世界においても美徳、つまり普遍性のあるものだとは言えないでしょうか。

 

もちろん、全ての国から良い印象をもたれているわけではないこと、それは事実です。いまだに近隣諸国と困難な外交問題を抱えていることを鑑みれば、手放しで喜んでいいものではないと思います。

 

ただ、ここからは私の個人的な意見なのですが、日本において歴史上一貫しているといいますか、通底している普遍的な概念というものがあると思います。

 

それを私は、現段階においてうまく一言で表現できないというもどかしい状態であることを吐露するものです。

 

ただ、その概念が「日本(人)の良さ」を表すものであり、それは世界においても良いものとして受け入れられていくものではないかという確信めいたものはあります。

 

それを一個人として、日々の仕事、すなわち私にとっては「珈琲」の世界で表現できればいいな、なんて、大それたことではけっしてなく、地道にコツコツやっていければと、そんなことを思っています。

 

店主

紡いでゆく

 

桜守という職業をご存知でしょうか。

 

桜守「佐野藤右衛門」が天保3年より代々連綿とその尊い生業を紡いでこられていること、私の職業観に少なからず影響を与えました。

 

佐野家におかれては、隔世で「藤右衛門」を継いでいかれます。

 

つまりその名を継ぐのは子ではなく孫になります。

 

世代交代がじっくりと、確実に行われてゆきます。

 

生業というものは本質的にそうであるべきかもしれないと思いました。

 

すなわち、今の自分の仕事が、世代が変わっても連綿と続いていくようにしなければいけないのでは、と思いました。

 

それは、自分だけの想いでは到底難しいことで、あくまで「続くべきもの」として周りから認められなければいけないなと考えています。

 

桜守を知って、この先遺るもの、遺すべきものの意味を考えるようになりました。

 

そしてそれなりのものを遺すには、それなりの時間と道程が必要であると、気持ちをあらたにしております。

 

時間だけでなく、歴史を紡いでいけるような珈琲。

 

どうしたら遺していけるのか、考えています。

 

店主

自由について

 

自由という概念をどう捉えるか。

 

何も際限なきところに自由は無いと思うが如何か。

 

かと言って、一つに定まることだけが自由なのかと言えばそうでもないと思う。

 

例えば、言論の自由。

 

確かに何を語ろうと、自由は保障されよう。

 

しかし、そこには責任が伴うことを忘れないでおこう。

 

語るにはそれなりの努力、蓄積、覚悟が必要だと言えば大袈裟か。

 

しかし、だからと言って、何も語らないことに定まるのが良いとも思わない。

 

もっとも、語る事、そこには節度、礼儀、突き詰めれば思いやりが必要であることも確かであると思う。

 

なぜなら、自分勝手な言動は、支持を得られないだろうし、ともすれば滑稽にしか見えないことがある。

 

そう考えると、言論というものの存在に畏怖を感じざるを得ない

 

言論は、言霊の化身。

 

言葉を選ぶには、それ相応の努力が必要だと、自戒を込めて語ろうと思う。

 

そこから、本当の自由が得られる契機をつかめることになるのかもしれない。

 

自由には努力が必要だと思う。

 

自分は、まだまだ、です。

 

 

店主

 

朝宮煎茶という選択

当店の定番スイーツの一つ、山田牧場さんによる手作りの「朝宮煎茶チーズケーキ」について。

煎茶

抹茶ではなく、煎茶という選択にまず心惹かれました。

 

しかも「朝宮煎茶」です。

 

朝宮と言えば、宇治と滋賀の県境に位置する日本最上の茶産地として有名です。

 

そこで収穫される朝宮煎茶は緑茶の最高峰とも呼ばれています。

 

その煎茶が、山田牧場さんの美味しいノンホモ牛乳から作られた上質なクリームチーズと見事に合わさってます。

 

朝宮煎茶は苦みの中にほのかな甘みが感じられると評されているそうです。微妙でデリケートな日本の味です。

 

そのような微妙な味わい、まさに珈琲の味でも同じことが見られます。

 

例えば、深煎りのマンデリンのスパイシーな苦みの奥に潜む甘み。そのような微妙さが多くの方に愛されています。

 

当店の煎茶チーズケーキも、そのような微妙な味わいの分かる、多くの方々に愛されてもらいたいという想いが込められています。

 

店主

伝わるかという視点

何年か前、就職活動中の学生から相談を受けた際、履歴書に添付する「自己紹介シート」、「志望動機書類」等の書き方についてアドバイスを求められたことがあった。

 

その学生の書類を見せてもらうと、確かに内容は学生時代の経験を余す事なく網羅していて、そこから学んだこと、その結果の自己分析、それらを受験企業でどう活かすのかというところまでもしっかりと書いてあった。

 

ただ、その書類を一読してみて、はたして受け付けた人事の担当者にダイレクトに伝わるのか、という疑問を持った。

 

要するに、読み手の頭の中に彼の人物像や志望動機が明確にイメージされるかということだが、その書類を見る限りはイメージがぱっと湧いてこなかった。それぞれの内容は素晴らしいものだが、羅列的であり、読み手からすると何を一番伝えたいのかがわかりにくい印象であった。

 

なので、書いてある内容を項目ごとに整理して、重複するようなエピソード(アピールしたい本質が重なるような経験)は重要なものにまとめ、順位をつけて、上位の項目を厚く書き直し、そうでないものはさらっと一文にまとめ、読みはじめから最後までテンポよく読んでもらえるように組み直した。またそれぞれの項目に見出しをつけて、一目で何を伝えたいのかがわかる、予測可能な書類に作り替えた。

 

そうすることで、その書類を読んだ担当者が、余計な能力を使わずとも、その書類の本筋を理解し、最後まで読んでくれるものとなる。

 

ここで大切なのは、その書類を誰が最初に目を通すかという視点だと思う。

 

大企業の人事担当者はただでさえ忙しい中、採用活動期間は大勢の学生から送られてくる書類に目を通していかなければならない。その中で、読み手の立場にたった一読了解の書類であれば、印象が悪かろうはずはない。

 

内容の良さに、伝わりやすさが伴った書類であれば、相対的に浮き上がってくるもの。

 

そういう視点にたって書ければいいのではないか、というような話。

 

そんなことを偉そうに言いながら、はたして自分は大丈夫かなと思ったりもして、あえて思い出しながら、この記事を書いてみました。

 

店主

 

 

拠所

例えば、の話。
小学生の男子が、将来の夢を書かされたとして、「洗いざらしのTシャツに、リーバイスが似合う大人になりたい」なんて書いていたりする。

なんだかイイね、と思う。

 

昔の友はいまだに変わらないでいるだろうと思い込む人がいる。

なんだか良いね、と思う。

 

標準仕様の道具で素晴らしい作品を遺す人がいる。

弘法筆を選ばず、と思う。

 

失敗を周りの環境の所為にしない人がいる。

これも弘法筆を選ばず、と思う。

 

振込の給料より、手渡しのお給料の良さを理解したりもできる人がいる。

なんだか、あたたかいな、と思う。

 

「それを言っちゃあ、おしめえよ」
なんて風な台詞を言ってみたい衝動を抑えている自分がいたとする。

なんだか、大人なんだかそうではないんだか、と思っていたりする。

 

まだ坊やのころ、初めて飲んだ安酒を、いまでも忘れられないで、こっそり飲んだりする。

なんだかかわいいな、と思う。

 

人生、なんだかな、の繰り返し。

 

なんだかな、と思うとき、そばに一杯の珈琲があればちょっぴり豊かな気分にもなる。

 

なんだか、そんな休日でしたよ。

 

店主

写真撮影につきまして

 

昨年より当店エレベータ内に以下の「お願い」を貼らせて頂いております。

 

「【お願い】店内にてお写真を撮影される場合はスタッフへお声掛け下さい。他のお客様が写るなど、他のお客様に対して迷惑のかかる場合がございますので、何卒ご配慮のほどお願い申し上げます。店主」

 

なお、当店はけっして撮影禁止の店ではございません。

商品、インテリア、オブジェ等についてはむしろ積極的に撮影して頂きたいほどですが、このお願いの主旨は、撮影の際は他のお客様が被写体として写らないように、ご配慮頂きたいということでございます。

 

お客様の中には、断りもなくカメラを向けられると、気分が良いものではないと感じられる方もいらっしゃいます。

とりわけ静かに寛いでおられる方々の中には、違和感を感じられる方もいらっしゃいます。

 

そのように、他のお客様が気分を害される事がないよう、どうかご配慮頂きたいとお願いしている次第でございます。

 

また、インテリア、オブジェ等の撮影を希望されるお客様には、土日11:00〜14:00の時間帯が比較的空いておりますので、この時間帯でのご来店をおすすめ致します。家具のメーカーやデザイナー等についてのお問い合わせございましたら、詳細に説明させて頂くことも可能です。

 

店主

 

年頭

新年明けましておめでとうございます。

今年もお客様にお寛ぎ頂ける店を目指して精進致します。

何卒よろしくお願い申し上げます。

一人一人のお客様にお寛ぎ頂けるためのサービス・空間をいかに提供できるかを開業以来のテーマとして取り組んで参りましたが、今年は更に改善を実施していこうと思います。

具体的には、スタッフの教育体制を整えること、インテリアのレイアウトを改善することを重点的に行います。

その他にも、焙煎・ドリップ等の技術向上にも今までと変わらず日々取り組んで参ります。

今年も、都会の喧噪を忘れさせる静謐な空間で、自家焙煎の珈琲、厳選したドリンク、スイーツを傍らに、ゆったりとお寛ぎ頂ければ幸いです。

店主