皆さんは「ブレンド珈琲」に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
あまり良いイメージをお持ちでない方もいらっしゃるかと思われます。
事実、初めてご来店のお客様から「おすすめは?」と聞かれて、看板ブレンドの「葦島ブレンドです」と答えると、多くの方が意外だというような表情をなさいます。中には明らかに怪訝な反応をなさる方もいらっしゃいます。
確かに常時15種類近い珈琲を取り揃えている珈琲専門店でのおすすめが、特定のスペシャルティ珈琲ではなく、ブレンドというのが意外なのかもしれません。
もっとも、そもそも全てのメニューが「おすすめ」と考えてはいるのですが。。。。
それはさておき。
おそらくブレンド珈琲については、安い豆を適当に混ぜて提供する、品質の劣る安価な珈琲というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
しかし、当店が考えている「ブレンド珈琲」はそういうものとは根本的に違います。
すなわち、当店の考えるブレンド珈琲とは、まず、目指す味、創りたい味があって、その味を実現するために必要な豆を吟味し、配合・抽出においては試行を重ね、苦労の末、作り出した「作品」と考えています。極めてクリエイティブな嗜好品と言えるでしょう。
葦島ブレンドについて言えば、目指す味とは「中庸な味」、つまり当店が考える「おおよその方に美味しいと感じてもらえる味」という意味です。
甘み(旨み)を主体に、苦味、酸味が下支えをしていて、コクも程よく感じられる、トータルバランスの良さを追求しました。
これは当店が考えている理念の一つ、「バランス感覚の大切さ」を表現したものです。
その他のブレンド(三条珈琲、百年珈琲、コール珈琲、カフェオーレ)についてもそれぞれに意味があり、目指す味があります。
ブレンド珈琲こそが珈琲専門店の腕の見せどころ、珈琲ブレンダーとしての腕の見せどころ、と考えています。
店主